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京西テクノス株式会社(多摩市)

業種 : その他
作成日: 平成30年3月28日
更新日: 平成30年4月4日
代表取締役社長・臼井努氏
ワンストップかつマルチベンダーの修理・サポート IoT化により地球の裏側の機器も24時間監視
「メーカーサポートの終了した計測器・電子機器の修理は京西テクノスにお任せください」。会社パンフレットのこの言葉が会社の成り立ち、大切にする思いを表しています。新製品リリースのサイクルは早まり、数年前に登場したばかりの製品も製造中止に。ほどなくメンテナンスサポートも打ち切られるという時代。京西テクノスは「この製品を使い続けたい」というユーザーのニーズにキャッチアップします。試行錯誤の末にたどり着いたビジネスモデルについて、代表取締役社長・臼井努氏に伺いました。

スマートフォンの修理に求めるのは「価格」か「スピード」か?

全国からの問い合わせやオーダーを集約するコールセンター
 臼井氏が祖父の経営する京西電機株式会社に入社したのは28歳のとき。当時の京西電機は主に電子機器の受注生産を行う下請け会社でした。ものづくりがローコストカントリーに移動しつつあったこともあり、とにかく安く作ることが求められたと振り返ります。「部品を作るためには億単位の高価な機械を導入し、一つ何十銭の部品を夜通し作り続けるわけです。やはり機械に故障もでる。そこで出張メンテナンスをお願いすると何十万円もの修理代があっという間に飛んでいきます。同じものづくりに関わる仕事でこの差はなんだろうと」。臼井氏が思い立ったのは、価格勝負中心のものづくりから脱却し、技術・スピード・サービスで差別化を図れるメンテナンスというジャンルへの挑戦でした。「スマートフォンが壊れたとき、多くの人が多少高くても早く修理してほしいと思うでしょう。そのニーズに活路を見いだそうとしました」。 
 メーカーを問わず修理を受けることで、社員の技術力も自然と鍛えられたそうです。
「一台の修理がデータになり財産になる。お客さんからの反応をダイレクトに知ることで、プライドを持って仕事ができます」。
 京西電機の社内プロジェクトとしてスタートした事業でしたが、2005年に独立。以降順調に業績を伸ばしています。

サービス追求の徹底した姿勢が顧客満足を生む

精密機器の延命工場である技術チーム
 サービスの価値を決めるのは、顧客満足度——。京西テクノスはここに徹底的にこだわります。修理のスピードアップを図るため、本社を含めサポート拠点を国内9カ所に設置。関西国際空港に保税工場をつくり、海外からの依頼にも迅速に対応しています。海外で故障した機器は、国際物流会社によって保税工場に運ばれ、関税も通関も不要で修理を実施。目安として3~4日、まるでランドリーサービスを利用しているかのようなスピード感を大切にしているそうです。
 さらにIoT化にともない可能となったのが、電子機器をインターネットにつないで行う「リモート監視ソリューション」。「地球の裏側でも常時監視できます。トラブル発生時のプログラム書き換えもリモートで行える装置を自社開発しました」。
 さまざまな体制を整えながらも、サービスの真価はコミュニケーションで決まると臼井氏は強調します。「技術力はあって当然として、コールセンターの応対、納品時の説明、報告書の内容。社員の言葉がすべてを決めます。ビジネスマナー研修には特に力を入れています」。

目指すのは三方良しのビジネス

全国から集まってきた延命作業待ちの機器
 これまで大きな決断を繰り返してきた臼井氏ですが、「誰かが損をするようなビジネスモデルは排除して考える」と話します。「たとえばメーカーサポートが終了した製品の修理ですが、エンドユーザーは廃棄して新製品を買う以外の選択肢が増えてコストダウンできる。メーカーは、手の回らない部分をカバーしてもらえる、我々はダイレクトにユーザーとやりとりするため対価が高くなる。これは三方良しじゃないかと。どこかに犠牲を強いたり、我慢勝負に持ち込むようなネガティブなビジネスはどこか脆い」。誰もがハッピーになれる道を選択してきた結果として今があると臼井氏。今後もこの精神を大切にビジネスを展開していきたいということでした。
京西テクノス株式会社
住所:多摩市愛宕4-25-2
https://www.kyosaitec.co.jp/
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