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株式会社オンチップ・バイオテクノロジーズ(小金井市)

業種 : 環境・医療・福祉
作成日: 平成26年3月19日
更新日: 平成27年3月6日
株式会社オンチップ・バイオテクノロジーズ(小金井市)
株式会社オンチップ・バイオテクノロジーズは、国立大学法人東京農工大学内にあるベンチャー施設に入居しているバイオ科学系ベンチャー企業です。目的の細胞をダメージなく分離する技術で活躍している同社を訪ね、小林雅之社長(写真)にお話を伺いました。

最先端の細胞研究を行うためのシステム装置を開発・販売

当社は、2005年4月に神田駿河台にあるオフィスビルで創業しました。創業以来、マイクロ流路チップを用いたセルソーターの製品化を目指し開発を進め、2009年秋にマイクロ流路チップ上で細胞を解析するフローサイトメーター(細胞解析装置)“Fishman-R”を製品化しました。2012年6月には、マイクロ流路チップ上で細胞を解析し、目的細胞を分離できるセルソーター(細胞解析分離装置)“On-chip Sort”の製品化に成功しています。
フローサイトメーターとは、液体中の細胞を高速で流し、レーザー光を照射することで、細胞を個々に観察する分析装置です。また、セルソーターとは、個々の細胞を解析結果に応じて分離できる装置のことです。
当社の装置は、フローサイトメーター/セルソーターにマイクロ流路チップを採用した世界初の装置です。このセルソーター“On-chip Sort”は、現在、京都大学iPS研究所などに納入され、最先端の細胞研究に利用されています。

マイクロ流路チップ方式で最先端の細胞研究へ貢献

従来の「フローサイトメーター/セルソーター」は、「他のサンプルが混入する」、「目的細胞にダメージが生じる」など実験に関する問題や、「装置が大きい」、「操作が複雑」、「高額である」といった仕様面の課題がありました。当社は、これらの課題をマイクロ流路チップ方式によるフローサイトメトリー技術によりすべて解決しました。具体的には、流路系の全てが交換型チップ内にあるため、サンプルの汚染の心配がありません。また、細胞はチップの流路内を流れていくだけなので、液面への衝撃や帯電がなく、ダメージを受けやすい神経細胞なども分離可能です。さらに、装置にはシースタンク・廃液タンク等がなく小型化を実現、操作も簡便でメンテナンスフリーとなりました。価格の面でも、既存のものと比べて半額以下にすることができました。当社は、最先端のマイクロ流体技術と微細成形技術を駆使した「マイクロ流路チップ」という世界初の方式が認められ、2013年東京都ベンチャー技術大賞の優秀賞を受賞いたしました。

多摩小金井ベンチャーポートに入居する利点

多摩小金井ベンチャーポート(農工大連携型企業家育成施設)に入居を決めたきっかけは、研究・開発を進めていく中で、ウェットラボが必要となったためです。バイオテクノロジー系の開発に対応した施設を探す中で、最も交通の便が良く、設備の整ったここに決めました。このよう好条件が揃った施設は、都内でもなかなか見当たらないため非常にありがたい存在です。その他のメリットとしては、同じビルに当社と同じバイオ関連企業が3割ほど入居しているため、日々情報交換を行い、刺激を受け合いながら切磋琢磨できる環境にあることや、大学構内に立地していることで、産学の連携がスムーズに行えることなどが挙げられます。

東京から世界市場に向けて

今後の計画としては、近い将来「マイクロ流路チップ方式によるフローサイトメーター」技術を医療用機器に転用することを目指しています。例えば、がん患者の血液から血中のがん細胞を検出・分離しこれを解析することで、予後・転移予測・抗がん剤選択等で利用されるといった研究を進めています。再生医療についても、再生した細胞に付随する余分な細胞を分別・除去する装置を研究し製品化する予定です。また、海外展開については、これから積極的に活動を行っていきます。フローサイトメーター技術を世界市場で見ると、現在は、最初に開発したアメリカの2社が90%近いシェアを占めています。当社のマイクロ流路チップ方式は、これに充分対抗・凌駕できる技術であるため、世界の市場も獲得していきたいです。2014年の1月には、NIH・アメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health)に装置を持ち込み、デモンストレーションを敢行し、好評を得ました。これからも東京発ベンチャー企業として、サイエンスの新たな可能性を拡げていきたいと思っています。
URL: http://www.on-chip.co.jp
東京都小金井市中町2-24-16 農工大・多摩小金井ベンチャーポート204号室
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