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株式会社ユーグレナ(文京区)

業種 : 環境・医療・福祉
作成日: 平成26年3月18日
更新日: 平成27年3月6日
株式会社ユーグレナ(文京区)
株式会社ユーグレナは、東京大学発のバイオベンチャー企業です。2005年の設立以降、ミドリムシ(学名:ユーグレナ)に関連する事業を展開しており、2012年には東証マザーズへ上場を果たしました。ユーグレナの特性を活かし、食料問題と地球温暖化の解決を目指す同社にお邪魔し、永田暁彦取締役 経営戦略・経理財務・総務人事担当(写真)からお話を伺いました。

世界初、屋外大量培養に成功したミドリムシの可能性

当社は、2005年8月、東京大学発のベンチャー企業として設立しました。社名にあるユーグレナとは、和名をミドリムシといい、語尾に「ムシ」とあるため誤解を招きがちですが、ワカメやコンブと同じ「藻」の仲間(単細胞・微細藻類)です。人間が必要とする栄養成分のほぼ全てを含み、機能性食品として利用されています。当社は、設立以前から30年以上の研究を経て、2005年12月に世界で初めて、ミドリムシの食用屋外大量培養に成功しました。このことで、高タンパクで高栄養な食品原料を生み出し、機能性食品の開発・製造を行うことができるようになりました。2010年には、ミドリムシの屋外大量培養技術が評価され、「東京都ベンチャー技術大賞」の大賞を受賞しました。現在は、ミドリムシの培養から製品企画・開発までを当社で一貫して行っており、年間75億円(2014年現在)の国内市場を確立しています。また、ミドリムシは食用だけではなく、環境やエネルギー問題も解決できる可能性があります。水と太陽光があれば成長し、その上生産効率も高いため、これらの世界的な問題を打破できるポテンシャルを秘めていると思っています。

世界の環境・エネルギー問題を解決するために

当社は、ミドリムシに関するパイオニア企業として、世界の健康や環境のために、さまざまな事業を展開していきたいと思っています。現在商品化されている食品事業の他に、2010年より、ミドリムシからバイオジェット燃料を製造する技術を、JX日鉱日石エネルギー・日立製作所と共同で研究し開発を目指しています。既存のサトウキビやトウモロコシから精製される燃料は、食糧と競合する問題を含んでいるため、農地利用で競合しないミドリムシが、第二世代バイオ燃料の主要供給源になりえると考えています。化石燃料に代わる新しいエネルギー源として「藻類燃料」を実現させ、エネルギー問題の解消に貢献できればと思います。また、環境改善技術の研究開発として、ミドリムシが二酸化炭素を吸う性質を利用した取り組みを行っています。2009年に、沖縄の石炭火力発電所にて二酸化炭素を固定化する実証実験を行い、その結果、排出ガスを通気してもミドリムシは生育可能であり、増殖も速いことなどが確認できました。そのため、将来的にはCO2削減や地球温暖化対策に有効利用できるのではと期待しています。

「東京」という地名が持つブランド力

東京に立地する利点としては、「東京」という地名が持つブランド力があげられます。当社は2005年に設立したベンチャー企業ですので、まだまだ知名度を上げていかなければなりません。研究施設や大規模な工場が必要となるため、東京からの移転も考えました。しかし、日本国内や世界へ向けて発信力があるといったメリットを考えると、やはり「東京」という結論に達し、東京で事業を続けています。新たに挑戦する立場であるベンチャー企業にとって、「東京」というブランドは魅力的だと思います。

昨日の不可能を今日可能にする

当社はミドリムシ関連企業のトップとして、「バイオテクノロジーで昨日の不可能を今日可能にする」を企業理念に、「人と地球を健康にする」企業でありたいと思っています。当社が描く未来は、持続可能な循環型社会です。ミドリムシは、太陽の光、二酸化炭素、水で育ちます。空気中の二酸化炭素を吸収しながら成長するミドリムシを育て、収穫することで、地球温暖化防止に貢献できる可能性があります。また、収穫したミドリムシを食品・飼料・燃料へと転換させ、持続可能な循環型社会を未来にもたらしたいと思っています。栄養・環境・エネルギー問題を解決できる可能性を秘めているミドリムシで未来を変えていきたいです。
URL: http://www.euglena.jp/
飯田橋オフィス/東京都文京区後楽2-6-1 飯田橋ファーストタワー31F
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