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株式会社 サイトウ製作所(板橋区)

業種 : 機械(生産用機械)
作成日: 平成25年3月17日
更新日: 平成27年3月6日
株式会社 サイトウ製作所(板橋区)
髪の毛よりも細い超小径ドリルを製造していることでも知られる株式会社サイトウ製作所。「ATOM」ブランドのドリルは、IT機器や光学機器、医療機器、自動車、筆記具など、幅広いジャンルの産業で活用されています。経済産業省中小企業庁が定める「元気なものづくり中小企業300社」に選出された同社の斎藤智義社長に、事業展望や東京に立地するメリットについて伺いました。

ノウハウと製造設備が強み

当社の現在の主力商品はドリル。特にφ3mm以下の小径ドリルの製造においては、多くのお客様の要望にお応えすることで、高いシェアを有しています。小径ドリルが活躍する産業はジャンル的にも大変幅広く、IT機器や光学機器、胃カメラなどの医療機器から、化学繊維の生産機械、さらにもっと身近な自動車やボールペンのペン先の製造にも利用されています。日本のモノづくりにおいて、一気に軽薄短小化が進んだのも、その中に収まる部品や半導体の小型化が成功したからです。その部品を組み上げるために必要な穴そのものはもちろん、穴と穴の間隔がより小さくなったからこそ可能となったといえます。開発当初にはニーズがなかった小径ドリルも、このような時代背景の中で飛躍的な需要の高まりを見せています。しかし、ニーズが増加していても、全体的な規模から考えてみれば、大手工具メーカーや新規競合他社が参入するほど魅力的な市場とはいえず、当社のように長年に渡って蓄積してきたノウハウと製造設備を有する企業だからこそ、その強みを生かすことができるニッチな産業といえます。

結果として生じた「ATOM」のブランド力

現在、「ATOM」ブランドとして、約6000種のラインナップを用意するカタログ品と、お客様の要望に合わせてオーダーメイドで製造する特殊なドリルの製造にも対応しています。この「ATOM」というブランドは、当社の創業者が命名したものですが、1934年に創業し、会社登記をする際にも、当時では珍しかったカタカナ表記の「サイトウ製作所」を用いるようなハイカラな人でした。町工場でありながら、周囲の誰もが考え得なかった、今でいう“ブランド戦略”を実施したといえます。また、私の父に当たる2代目の社長は、市場のニーズがないにも関わらず、技術者魂の賜物として、女性の髪の毛よりも細い0.02mm径の超微小径ドリルの製造にチャレンジ。いうなれば、現在の当社が持つ「微小径のATOM」というブランドイメージは、結果として生まれたものではありますが、しかしながら長い年月をかけて積み上げられてきたからこそ、決してお金では買えない価値のあるものだと感じています。

世界の隙間で活躍できる“面倒な仕事”

3代目の社長である私が描く成長戦略は、当社の持ち味を生かした海外展開です。“Made in Japan”という言葉に集約されますが、それはイコール技術力ではなく、少量多品種の製品を作り上げるという“面倒臭い”仕事、すなわち日々の工夫と改善の積み上げを、誰もが着手しない“隙間”で活用することだと考えます。世界に出ていっても、“隙間”は必ずあります。それを一手に引き受けて、日本に持ち帰ってモノづくりをするというのが、私たちのような規模の企業が向かうべき道だと思っています。このように、当社としては、海外に目を向けている以上、外資の企業も含め、様々な利用価値のある情報や機関、企業が集中していて、アクセスの良い東京で事業を展開することは必須です。
URL: http://www.atom21.co.jp/
住所:東京都板橋区蓮沼町8-6
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