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株式会社プリード(福生市)

業種 : 環境・医療・福祉
作成日: 平成25年3月17日
更新日: 平成27年3月6日
株式会社プリード(福生市)
特殊な気象観測装置や太陽電池の高精度IVテスターなどの設計・製造・販売や輸入販売を手がける株式会社プリード。そのオリジナル製品は、北極・南極を含む世界中の気象観測所で使われています。「お客さまのニーズにアイデア勝負で応える」ことをモットーとする笹本和敏社長にお話を伺いました。

世界各地の研究機関に150台以上を設置

当社の主力製品は、「スカイラジオメーター(放射輝度計)」と呼ばれる気象観測装置です。これは、太陽周辺の光および直達分光強度を測定し、特殊なアルゴリズムを用いて大気中の煤塵(ばいじん)などの濃度や分布を測定する装置です。特に経済成長が著しいアジアでは、化石燃料を燃やすことで排出されるすすなどの煤塵による大気汚染が進んでおり、本製品の引き合いが増えています。2010年には、インドの気象局から13台受注しました。これをインド全土の各地に設置し大気汚染の観測網を構築しています。
スカイラジオメーターはこれまで、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、中国、台湾、マレーシア、タイにも納入しています。日本では、気象庁が所管する気象研究所や宇宙航空研究開発機構(JAXA)、国立環境研究所をはじめ、全国の大学で利用されています。これまで累計で150台以上が世界各地の研究機関に設置されていますが、これらのスカイラジオメーターによる観測データは「スカイネット」という名称のネットワークを介して各地の研究者で共有されています。

操作やメンテナンスに人手がかからず高い耐久性

スカイラジオメーターの特長としては、地上から長期間にわたり広範囲のデータを収集できることです。それまでは、飛行機に装置を乗せ、目的の場所で大気を直接装置に吸い込ませるという方法が取られていました。スカイラジオメーターの登場でそうした手間をかける必要がなくなったばかりか、自動で太陽を追尾するので人手もかかりません。雨天時は自動的に角度を変えてセンサーやフィルターに水がかからないようにしたり、蜘蛛の巣やゴミなどが付着しないよう常に清浄な空気を吹き付けるといった工夫を盛り込み、5年間はメンテナンスの必要がないようにしています。こうした耐久性の高さが評価され、1990年代後半から南極の昭和基地や北極の国立極地研究所などにも導入されています。

アイデア勝負でこの道40年

私は以前、気象観測装置メーカーでエンジニアをしていました。父の死を契機に独立を決意し、1987年に当社を創業します。メーカー勤務時代にかかわりのあった研究者から声をかけていただき、競合製品より使い勝手のよい機器の共同研究開発に着手し生まれたのがスカイラジオメーターです。それ以外にも、いろいろな研究者から「こういうものはできないか?」といった要望を受け、数多くの気象機器や理化学計測機器などを開発してきました。そのように、アイデアをめぐらし既存の要素技術を組み合わせて形にしていくことが得意で、この道40年近く歩んでこられたと自負しています。

多摩地区の充実した開発環境

当社創業の地は、東京都あきるの市にある実家の一角に建てたプレハブ小屋です。そこから徐々に業容を整えて、現在の福生市に事実上の本社である技術研究所を設立しました。 近くの西立川には都立産業技術研究センターがあり、高度な装置を利用して分析・評価や計測などができるので重宝しています。また、近隣には金属加工や機械、プラスティック加工などのメーカーが集積しており、数十社に協力してもらっています。そうした利便性もあります。さらに、装置のメンテナンスなどで社員が北海道から南西諸島、海外まで出かける機会も多いので、アクセス性のよさでも日本の中心部である東京にいるメリットを感じています。
URL:http://www.prede.com/
住所:東京都福生市加美平1-26-8 笹本ビル
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