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株式会社 三ツ矢(品川区)

業種 : 加工(金属)
作成日: 平成25年3月17日
更新日: 平成27年3月6日
株式会社 三ツ矢(品川区)
戦前からめっき事業に従事し続けている株式会社三ツ矢。長年培ってきた技術力が評価され、現在では電子・通信を中心とした最先端分野において、絶大なる信頼を集める企業となり、2008年には経済産業省中小企業庁が定める「元気なものづくり中小企業300社」に選出されました。東京・品川の地で長らく事業を継続してきた同社が考える、立地的なメリットとはどのようなものなのでしょう。草間誠一郎社長にお話を伺いました。

スペースシャトル「エンデバー号」に採用

めっきというと装飾的な用途を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、1931年に創業した当社のルーツは海軍の指定工場であったため、当初から防錆といった機能性の要求に応えてきました。戦後は、通信機器や交換機などの部品へのめっき加工に従事し、ステンレスが高価であった時代に、それに代わる防錆機能を提供していました。高度成長期となり、大手通信機器メーカーとの取引も拡大。「どんなに難しい要求でも、いただいたお仕事はことわらない。少量品種でもしっかりやっていこう」という企業精神の下、お客様の高度な要求に応えながら技術力を磨いてきたのです。また、いちはやく大卒の技術職を採用し、作業に必要な技術と同時に、生産技術や開発力の強化にも注力。常に10年~20年先の会社がどうあるべきかというビジョンを持ちながら事業を展開してきました。その結果、今では防錆のほか、金属の摩耗防止、あるいは接触抵抗が低いなど、より高度なめっきの物性を実現しながら、電気、電子、通信分野のお客様の要求にお応えできるまでになりました。また、1992年にはNASAのスペースシャトル「エンデバー号」の高機能合金生成実験装置に、当社の開発した高反射用特殊金めっき技術が採用され、無重力空間における半導体材料の実験に貢献しました。これまでお付き合いのあったお客様の要求にしっかりお応えしてきたことが、このように結果として表れたのだと自負しています。

めっきは日本人の技術力が生かされる分野

日本のめっき技術は、世界の中でも十分競争力があるものだと思います。めっきを無視しては最終製品の機能を満たすことができない場合もあり、しかも外観からでは不具合が検知できないという問題があります。日本のめっき職人はルールを遵守し、ひとつひとつの工程の中で保障をしながら進めるため、不具合を起こす率が非常に低いのですが、海外の場合は職場を転々と変える習慣があるため、技能を究める職人が育ちづらい環境にあります。したがって人の手を介在するめっき作業については、まだまだ日本人の技術力が必要とされていると考えています。

東京で事業を続ける理由

国内市場の縮小する状況にあっては、我々のような規模の企業であってもグローバル化は避けられない状況であり、海外への進出も一つの手と考えられます。そんな流れの中、先日、タイで開催された見本市「メタレックス」に品川区がブースを作り、私たちの出展をバックアップしてくれました。自分たちで何から何まですべてを準備するのは困難ですが、このように区がバックアップしてくれることで、スムーズに出展ができ、それなりの感触を得ることができました。当社も、一時は東京の事業所を閉鎖し、地方工場へ生産を集約しようと考えていた時期もありました。しかし、お客様の要望をお聞きしながら開発を進めるという業務のスタンスを考えると、それは難しいものと判断しました。さらにグローバル展開を視野に入れれば、情報や交通網が集約されている東京を離れるわけにはいかないと感じているのです。
URL: http://www.mitsuyanet.co.jp/
住所:東京都品川区西五反田3-8-11
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