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株式会社 松田技術研究所(板橋区)

業種 : 機械(その他の機械)
作成日: 平成27年3月13日
更新日: 平成28年3月29日
株式会社 松田技術研究所
代表取締役 松田 真次さん
 板橋区の住宅街の一画にある松田技術研究所は、独自の発想でユニークなものづくりを展開。従業員わずか10名のこの事業所から、 “世界一、世界初”の技術が、次々と誕生し、様々な分野で活用されています。

はやぶさ帰還に採用された〝防振サスペンション”

はやぶさのカプセルの回収ボックス
 自動車メーカーの技術者として研究開発を行い、数々の新製品を世に送り出してきた松田氏は、1982年に板橋区に創業。
 「当初は、二輪車の純正部品の開発を手掛けていましたが、その後、私が着目したのが“防振”の技術です。」
 防振とは、文字通り、振動や衝撃によって機器等が破壊されるのを防ぐこと。この防振技術の研究開発に注力した末、エアサスペンションや金属サスペンションといった独自の技術を開発した。
 カメラや天体望遠鏡、医療機器など、貴重な精密機器の輸送等に当社の技術が採用され、そして、2010年には、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から依頼を受けることになった。
 「惑星探査機「はやぶさ」が地球に帰還した際に採取したサンプルが入ったカプセルを、到着地のオーストラリアから日本へ輸送するという、失敗を許されぬ課題です。ゼロからの仕様を考え、何度も振動データを計測し、設計変更を重ねて回収ボックスを完成させました。」JAXAの事業に貢献できたことは、非常にうれしく思っています。」

テニスボールにヒントを得た“防振サスペンション”

金属球状サスペンション
 松田技術研究所の独自の防振技術を代表するものが、“金属球状サスペンション”。短冊状のステンレスを組み合わせて、球状にしたもの。
 「テニスボールの形状にある日、ひらめきを得、試行錯誤の末、完成しました。通常、振動は上下・左右・前後の方向で表しますが、このサスは振動を全方向に分散させ、世界初、最大98.5%の吸収を実現しました。さらに、軽量、高耐久、低コストというメリットがあります。」
 この金属サスペンションやエアサスペンションを応用した防振ラインナップは、軽量型から2.5tの荷重に対応する重量型まで、用途に合わせた仕様が可能。
 その他、硬さ違いのゴムを組み合わせた“防振キャスター”から、輸送燃料コストを大幅にダウンする“航空コンテナ”まで。同社の誇る防振技術は、陸・海・空すべての輸送に活躍している。

世界初、真空断熱パネルに新たな期待

真空断熱パネル
 「当社は、研究開発型企業です。お客様のニーズに合わせて、商品の企画・開発、デザイン・造形・設計、試作、そして量産ベースに至るまでを提案いたします。」
 誰でも一度は目にしたことがある郵便の集配用のキャリーボックス。これも、松田技術研究所の開発による特許商品(特許公開平7-251774)。積載容量に合わせて高さが変えられ、蓋がスライド式で収納できるなど、その機能性が高く評価され、現在、全国で11万台が使用されている。(写真:右)
 また、最近、力を入れているのが、世界初の断熱材“真空断熱パネル”。
 「薄いステンレス板と発砲ウレタン断熱材の構造により、内部を真空に保つことで、高い断熱性を確保しています。冷凍コンテナや自動車、医療分野など、様々な分野での応用が期待されます。」

板橋から、世界を視野に入れた、ものづくりを

いたばし産業見本市にて
 板橋区は、東京都心・副都心にも近く、アクセスも良好で、情報や人材が豊富。また、都心部では貴重な、ものづくりの集積地としても知られている。松田技術研究所では、新たな工場の創設を考えているが、立地のメリットと土地への愛着から、同じく板橋区内でと、用地を検討しているそうだ。
 毎年、秋に、板橋区が主催する「いたばし産業見本市~製造と加工技術展~」が開催され、区内の企業の最新のものづくりが披露される。
 「この秋の見本市では、当社の技術、製品を、多くの方にご紹介することができました。特に金属サスペンションの実験に注目が集まりましたね。」
 松田技術研究所は、独自のユニークな発想で、常に世界を視野に入れ、世界に通じる商品をタイムリーに開発してきた。
 「今後も「世界に無いものを提案する」というスタンスで、この板橋から、オンリーワン・ブランドを発信していきたいと思います。」
株式会社 松田技術研究所
http://www.mrd-matsuda.co.jp/index.html
〒174-0054
東京都板橋区宮本町27-6
電話番号:03-3965-3821
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