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株式会社アタゴ(港区)

業種 : 機械(その他の機械)
作成日: 平成27年3月27日
更新日: 平成28年3月29日
株式会社アタゴ
代表取締役社長 雨宮 秀行さん
 屈折計の分野において70年以上の実績を持つJAPANブランド、アタゴ。国内80%、海外30%というシェアを誇り、世界154カ国以上に及ぶユーザーの信頼を得ています。

光の屈折を応用した計器、屈折計

手持ち屈折計MASTER(マスター)シリーズ
 1940年、株式会社アタゴの創業者、雨宮喜平治氏は、豊島区にて屈折計等の計器の生産を開始。1953年(昭和28年)には、独自の「手持屈折計」を開発。これが、現在の主力商品(写真)の原型となった。1975年(昭和50年)、板橋区にビルを建設し、社名を「株式会社アタゴ」と改称し、以来、屈折計分野において、常に世界の最先端を走り続けている。
 現在は国内で80%、海外で30%のシェアを誇り、2014年(平成26年)には、経済産業省より「グローバルニッチトップ企業100選」に選出されるなど、名実ともに躍進を遂げる、同社の社長、雨宮秀行氏に話をうかがった。
 「水の入ったコップにストローを挿し込むと、ストローは曲がって見えます。これは“光の屈折”という現象によるものです。この現象を利用して、液体中に溶けている成分の濃度を測定するのが屈折計です。
 屈折の度合いを調べることで、液体中の糖・塩・酸・タンパク質等の濃度を測定する仕組みだ。同社の屈折計は、溶解している物質が糖であれば糖度計、塩であれば塩分計、複数の溶解物質であれば濃度計と解かりやすく呼んでいる。

食品製造をはじめ、様々な産業分野で活用される

ポータブル屈折計“PALシリーズ“
 屈折計の用途は実に幅広い。製品の約70%が飲料、食品関係で利用されているほか、石油化学、金属加工、臨床分野など様々な分野にも応用が可能。不正灯油や、輸入品のチェック、ドーピング検査、熱中症対策まで、あらゆるニーズに対応する。
 アナログの光学機器としてスタートした屈折計は、その緻密な機構にエレクトロニクスを加えたデジタル機器へと進化する。
 ポータブル屈折計“PAL(パル)シリーズ” (写真)は、丸い部分の中央のくぼみにサンプルを滴下してスイッチを押すと、即座に結果がデジタル表示される。
 「濃度をそのまま直読したい、いつでも持ち運びしたい、そんなお客様のニーズに応えて、既存の屈折計を進化させてきました。」
 優れた機能性に加え、丸洗いできる衛生設計、人間工学に基づいた使いやすい造形美。この丸みをおびたフォルムは、日本のモノづくりならではの形状だという。
 2003年には、このPALが、2006年(平成17年)には手持ち屈折計MASTER(写真上)がグッドデザイン賞を受賞した。

世界154以上の国々で使用される屈折計

糖度計PALを使用して、
パパイヤの品質管理(ガーナ)
 フランスの名門料理学校ル・コルドン・ブルー、ガーナのパパイヤ農園、シンガポールのヌードル店、インドのジュースメーカー、モーリタニアの漁船など、アタゴの屈折計は、世界154カ国以上で使用されている。台数ベースでは約80%が海外で販売されているが、輸出は商社を通さずに直接行っているのも当社の強み。
 「海外から直接注文がきます。海外部の担当者はそれぞれ東アジア、ヨーロッパ西部、東欧などの担当地区を持って、販売からキャンペーンまで、その国に適した方法での営業を行っています。」
 各国の経済が成長するに伴い、食の安全、製品の品質が着目されるようになる。また、輸出においても、品質管理が必須となる。こうした中で、安全性を数値化できる同社の屈折計が新たなニーズを呼んでいる。
 アタゴの製品には数多くのラインナップがあるが、最もシンプルなタイプは、ボタンがたったの二つと使いやすく、取扱説明書が不要な点も、海外への普及に適していた。こうした簡便性がポイントであるにも関わらず、同社では、世界のメンテナンスセンターからスタッフを招いて、毎月、2週間のトレーニングを実施。精密機器の原点までを正確に理解してもらう。サポート体制の整備に力を入れるアタゴならではの取組みである。

港区に立地するメリット

ビルの最上階にあるアタゴのオフィス
 そびえる東京タワー、その元には風格ある増上寺。東京を象徴するようなランドマークの、道路を挟んだ向かい側にアタゴのオフィスがある。
 2012(平成24年)、本社を港区芝公園に移転。長年、板橋区で操業していたが、社屋の耐震性を考慮して、移転を決意した。この地に決定するまでに、従業員全員の通勤の便を考慮し、社長自ら、都内のあちこちに足を運んで物件を探したという。
 地下鉄のアクセスも良く、羽田にも近く、首都高出入口も至近。取引先の多くが都心にあり、部品メーカーも同じ港区にあるため、交渉がスピーディーにできるのも利点。国内・海外へ幅広く事業を展開するアタゴには絶好の場所。また、このロケーションは社員にも大好評だった。
 「窓からは東京タワー、増上寺はもちろん、首都高、東京湾、富士山まで見渡せます。海外からのお客様がここを訪れると、感嘆の声をあげます。」
 眼下に湧き上がる、東京という大都市のエネルギー。アタゴのチャレンジは、新たな海外マーケット、新分野の開拓と果てしなく続く。
株式会社アタゴ
http://www.atago.net/japanese/index.html

〒105-0011 東京都港区芝公園2丁目6番3号芝公園フロントタワー23階
電話番号03-3431-1940 (代表)
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