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品川区

企業支援の対象を中小情報通信事業者に拡大

作成日: 平成28年3月18日
更新日: 平成29年4月18日
品川区 商業・ものづくり課 吉田昇企業支援係長
品川区地域振興部商業・ものづくり課
 品川区には、国内外の世界的事業体から、中小、ベンチャーまで多様な分野、規模の企業が集積しています。特に近年は情報通信関連産業が増加しており、活況を呈してきました。そこで区では、従来は区内の中小製造業者を対象としていた支援の枠組みを、中小の情報通信事業者にも拡大しています。内容や目的などを商業・ものづくり課の吉田昇企業支援係長にうかがいました。

区内の産業構造の変化に伴う取り組み

 支援対象が情報通信分野まで拡大した背景には、品川区内の産業構造の変化があると吉田氏は話します。
 「かつては区内に多くの製造業者が集積していましたが、近年、その数が減る傾向が目立ってきました。ただ、その半面、ITシステム系、情報通信などの中小、ベンチャー企業が増加してきたため、企業支援の対象分野を拡大するに至ったのです」
 支援の対象となるのは、品川区内に本社、事業所などを構え、1年以上継続している中小企業ですが、事業によって違いがあるため、詳しくはお問い合わせくださいとのことです。
 では、情報通信分野へと拡げられた支援の具体的な内容をご紹介しましょう。

経験の浅い企業にその道のエキスパートが無料でアドバイス

 まずは「ビジネス・カタリスト派遣事業」です。品川区には、経営戦略、人材管理・人材育成、技術開発、生産管理、法務・知的財産権など各分野の専門的な知識、技術を持つ、企業実務経験者、 専門家、大学等の研究者・技術者などが「品川区ビジネス・カタリスト」として登録するユニークな制度があります。登録者数は現在96名。この事業は、業務上の悩みや不明点、遂行が困難な事案などを抱えている企業へ適切なカタリストを派遣し、アドバイスを行うというものです。例えば、まだ経験の浅いベンチャー企業や、新規の事業分野に参入したものの人材が不足している中小企業等にとっては、非常に心強い制度といえます。
 「ちなみに、カタリスト(Catalyst)とはプラチナに代表される“触媒”を 意味します。この事業には、彼らのアドバイスが企業のソリューションとなり、活性化に繋がって欲しいとの願いを込めています。何かお困りのことがあれば気軽に問い合わせください」

ビジネスチャンス拡大を強力に後押しする事業も

 次に「知的財産権取得支援事業」です。これは特許権、実用新案権、意匠権、商標権等、新たに取得する知的財産権を対象に、費用の一部を助成するもので、最高20万円となります。知的財産権に関連したビジネス領域は、近年、製造業だけでなく情報通信分野でも増加しているため、頼もしい支援事業といえます。
 続いて、国内展示会出展に必要な費用を最高20万円、海外展示会出展に必要な費用を最高50万円、それぞれ助成する「国内・海外展示会出展支援事業」も注目に値する支援です。国内、海外いずれも初めて出展する展示会のみが対象ではありますが、出展することで多くの人の目に触れる機会が得られて、将来のビジネスチャンスが広がるのではないでしょうか。

人件費も対象となるソフトウェア開発支援も実施

 「東京都立産業技術研究センター利用料等助成」も、ベンチャーや中小企業を力強くバックアップします。これは、東京都立産業技術研究センター(産技研)が提供するメニュー、具体的には実地技術支援、依頼試験・機器利用・オーダーメード開発支援、製品開発支援ラボ利用等の利用料を最高10万円助成するものです。区内に集積する多くの中小製造企業を古くから支えてきた品川区ならではのサポートと言えそうです。
 さらに、ビジネスのグローバル化に対応する「外国語版ホームページ作成経費助成」も実施されています。
「自社のホームページ内に初めて外国語版を作成したいと考える企業向けに、翻訳等に要した経費、自動翻訳サービス等を利用し、自社のホームページ上で外国語表示させることに要した経費などの一部を、最高10万円助成します」
 そして最後は、ソフトウェアの新製品・新技術開発に必要な費用を最高100万円助成する「ソフトウェア開発支援事業」です。「開発に必要な人件費も対象となるため、非常に注目度の高い事業となっています」

さまざまな特典を得られる「メードイン品川」PR事業にも注目

 最後に品川区独自のものづくり支援として、「メードイン品川」PR事業もご紹介しましょう。これは、区内の企業が自社開発・実現化した優れた製品・技術を区が認定し、PRすることで、販売促進をサポートしていくものです。ひいては、品川ものづくりブランドのイメージの向上を図ることも目的となっています。
 開始は平成24年度からで、平成27年度までに計17の認定製品・技術が生まれています。認定されると、次のような特典を得ることができます。
 認定製品・技術を展示会へ出展する場合の出展小間料の補助、認定製品・技術をブラッシュアップするために産技研を利用する場合の利用料の補助、認定製品・技術の販売促進にかかる経費の補助などが受けられます(利用の上限は合算で20万円まで)。
 また、東京都中小企業振興公社による販路開拓ナビゲータによる支援や「メードイン品川PRマーク」の使用許可も得ることができます。
 「メードイン品川」は、製造業だけでなく、情報通信の分野でも応募は可能とのことです。品川区から日本、そして世界に発信できる製品や情報通信技術を創造する良い機会になることでしょう。
メードイン品川のPRマーク
平成27年度のメードイン品川認定製品のひとつ、株式会社ジェイエムエスの「ピトー管バーフローチューブ」。ゴミ焼却場、製鐵所などの流体(煙突)のガスの流量を測定するセンサー。ピトー管の国内市場シェアは80%以上を誇る
品川区地域振興部商業・ものづくり課
TEL 03-5498-6333
http://www.mics.city.shinagawa.tokyo.jp/
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