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日野市

行政と企業が手を取り合って新たな付加価値を創造

作成日: 平成28年3月1日
更新日: 平成29年4月18日
日野市地域戦略室 本山良樹 主査(左)、日野市まちづくり部産業振興課 矢光由貴夫 副主幹(右)
日野市まちづくり部産業振興課
 日野市は古くから多くの企業が工場や研究所、オフィスなどを構え、産業と街が共存しながら発展してきた歴史を持っています。ここでは、企業と行政がこれまで以上に密接に連携していくための取り組み「価値共創ポータル」と、市内の企業をバックアップする仕組み「企業立地支援制度」をご紹介いたします。

企業と行政がセクターを越えたパートナーとなる“窓口”「価値共創ポータル」

 まずは平成27年4月に創設された「価値共創ポータル」です。
 「少子高齢化や人口の減少、インフラの老朽化などの社会の変化に伴って生まれる課題は、年々、高度化・複雑化しています。ただし、一方では行政の経営資源が限られているのも事実であり、これらの課題に行政だけで対応することは困難となりつつあります。そこで大坪冬彦日野市長が掲げる“諸力融合”のスローガンに基づいて創設したのが価値共創ポータルです。これは企業と行政がセクターを越えたパートナーとなるための“窓口”としての役割を果たすだけでなく、各種調整、連携事業の実行までを一貫してコーディネートしていく機能を備えています。目標はこのポータルを通じて、企業と行政が連携や協働をすることで、行政は市民サービスや生活の質を向上させ、企業にも新たなビジネスチャンスを見出していただくというWin-Winの関係を築くことです」(本山氏)
 こうした取り組みは多摩地域の自治体としては初めてになるそうです。
 「従来、企業が行政と連携して何らかの事業に取り組みたいと考えても、具体的にどのセクションに相談すべきか分からず、実現に至らなかった経緯がありました。さらに、行政としてもどこが受け入れ窓口となるか、どのように連携を進めていくべきかといったルールが明確になっていなかったため、企業、大学、NPOなどと連携する際のワンストップの仕組みが必要なのではないか、といった声もありました。これらが価値共創ポータル創設の背景となっています」(本山氏)
 日野市は現在、人口減少や少子高齢化を見据えて「人口バランス・定住化促進戦略」「産業立地強化・雇用確保戦略」「ヘルスケア・ウェルネス戦略」の3戦略を策定しています。
 「将来的にはこの3戦略の目的や内容に沿った連携の提案を募集していくことを予定していますが、現状では、まだ創設から時間がさほど経っていないこともあり、特にジャンルを絞らず、広く提案を募集しています。企業規模、立地も問いません。行政と企業、ひいては市民が幸せになれるような提案をお待ちしております」(本山氏)
日野市はこれまでにも複数の地元・近隣企業と地域活性化を図ってきた。写真は石川酒造株式会社(福生市)との連携・協働で進めている多摩地域最古のビールを復刻させる取り組み「TOYODA BEERプロジェクト」会見の模様

固定資産税などをキャッシュバックする「企業立地支援制度」

平成24年度から始めている市内の企業訪問時にはこのようなチラシを配布。多様な相談にのっている
 次は「企業立地支援制度」です。これは市内の工業地域、準工業地域において設備投資を行う企業などに対して、一定の要件を満たせば固定資産税、都市計画税相当額などを「奨励金」としてキャッシュバックする仕組みです。
 「工場や事業所等を新設・拡張した場合に、固定資産税・都市計画税相当額を奨励金として3年から5年度分交付する《企業立地奨励金》、研究開発施設、ベンチャー育成施設等を新設・拡張した場合に、固定資産税・都市計画税相当額を奨励金として5年度分交付する《産業創出施設設置奨励金》などがあります。この他にも種類がありますので、詳しくはお問い合わせいただければと思います」(矢光氏)
 ちなみに日野市では、こうした奨励金を出すだけでなく、企業が安定して事業展開を続けていけるようにきめ細かなフォローアップも行っています。
 「顔の見える関係づくりを目指し、平成24年度から市内の企業訪問を始めており、さまざまな課題や悩みなどのご相談にものらせていただいております。例えば販路開拓や新事業展開、近年では高齢化に伴う事業承継に関する話も増えています。今後、特に深刻化すると思われる事業承継の課題については、事業を引き継ぐ予定の方、既に引き継いだ経営者を対象に、次世代を担う経営者のための育成プログラム・日野塾を開催するなど、注力しております」(矢光氏)
 企業と行政が共存共栄を目指す取り組みによって、近未来の日野市に、新たな付加価値を備える産業や快適な市民生活が育まれることに期待できそうです。
日野市まちづくり部産業振興課
東京都日野市多摩平2-5-1
TEL 042-585-1111(内線3421~3423)
http://www.city.hino.lg.jp/
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