産業立地ナビTOKYO

トップページ 土地・建物・施設 掲載物件の取材レポート 台東デザイナーズビレッジ(台東区)

台東デザイナーズビレッジ(台東区)

作成日: 平成29年4月17日
更新日: 平成29年4月17日
鈴木淳インキュベーションマネージャー(村長)
台東デザイナーズビレッジ(台東区)
 台東デザイナーズビレッジ(デザビレ)は、数ある自治体の創業支援施設において、ファッション、デザイン関連に特化した日本初の施設です。2004年4月の開設当初から、インキュベーションマネージャー(村長)としてデザビレの舵を取っている鈴木淳氏に話をうかがいました。

ファッション雑貨の一大産地・台東区だからこその施設

施設は昭和3年築の旧小島小学校を改築したもの。レトロな雰囲気がたっぷり
 まずは、なぜ台東区にこのファッション関連ビジネスの創業支援施設ができたのか、その背景からお聞きしました。
 「台東区は全国的にも有数のシューズやバッグ、帽子、ジュエリー、アクセサリーなどの産地です。しかし生産の海外移転などで厳しい状況となり、高付加価値商品で生き残るためにデザイナーを集めたいという産業界の要望がありました。さらに当時は人口減による廃校の活用も課題となり、校舎の有効活用のためにもデザビレが作られました。、独立するファッション系クリエイターにとって、趣味の延長線上でプロダクトをつくり破格の安値で販売する手作り作家の増加や、安価な海外商品の増加など、事業の成長にとって厳しい環境となっています。その風向きを変え、業界の未来を創り出す創業者を育てたいという想いもあります」

平均応募倍率は約6.5倍。入居希望者が後を絶たない理由とは

オフィスは約20㎡と40㎡の2種類
 入居条件は、①靴、鞄、バッグ、帽子、アクセサリー、ジュエリー、アパレル等のファッション関連産業および、デザイン・コンテンツ関連産業に携わるデザイナー等、あるいはファッション関連産業やデザイナーを支援する業務を行う方 ②台東区内で創業を予定している、あるいは創業して5年以内の企業や個人が主な対象です。
 入居期間は最長3年以内。1年ごとに事業状況を審査して、更新が認められれば入居が継続できます。入居者の募集は毎年10月で入居は翌年の4月。施設内19室のアトリエ(事務所)のうち、およそ3分の1が毎年入れ替わっているそうです。
 「事業に関するアドバイスを得られること、家賃が周辺相場より安いこと、制作室、ショールーム、会議室など共用施設が充実していること、デザビレ近辺にファッション雑貨関連企業が集積し、モノづくりに適していること、入居している異業種デザイナーや卒業生との情報交換、コラボ、デザビレやファッション関連団体によるセミナー開催など、非常に多くのメリットがあります。そのため入居希望者は多く、開設以来の13年間で平均応募倍率は約6.5倍となっています」
 また、こうした恵まれた環境に加えて、将来的にビジネスとして成功させるために体得しておくべき知識、例えばブランドコンセプトの見直し、商品企画、生産工場との付き合い方、プロモーション、営業、経理に関する疑問、知的財産管理、助成金申請などを鈴木村長がアドバイスしています。
 「半年ごとに事業報告書を提出してもらい、その内容を面接形式で一緒に検討します。名前は伏せていますが、入居者の売上や利益などの数字を施設内で公開しており、その結果もモチベーションアップにつながっていると思います」

多くのビジネスチャンスがあることもデザビレの魅力

デザビレ施設を一般公開した際の様子
 多くのビジネスチャンスが生まれる場所であることもデザビレの魅力です。
 「オープン当初から開催している施設公開に加え、2011年から台東区南部・徒蔵(かちくら)エリアのモノづくりをPRする3日間のイベント『モノマチ』と連携しています。当初モノマチはデザビレ卒業生や近隣企業など20組ほどの参加でしたが、地域への呼びかけによって、年々規模を拡大し、今では台東区南部で最大のイベントになっています。デザビレ施設公開への来場者数も増え、2016年にはおよそ9千人の方々にお越しいただきました。さらにジュエリーの産地である甲府、織物産地の富士吉田、皮革産地の墨田区の工場見学会で職人さんと協働するきっかけを得たり、伊勢丹新宿店や東京駅構内のエキュート東京での販売会なども実施してきました」
 デザビレからはこれまでに70組以上のブランドが卒業し、活躍しています。ファッション、デザイン関連業界の登竜門として、これからも多くの優れたクリエイターが巣立っていくことでしょう。
台東デザイナーズビレッジ
東京都台東区小島2-9-10
TEL:03-3863-7936 FAX:03-3863-7937
台東デザイナーズビレッジWEBサイト
台東区の関連情報
城東エリアの関連情報