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ものづくりセンター(八王子市)利用者の声

作成日: 平成24年3月21日
更新日: 平成27年3月6日
東京電子材料株式会社
 八王子市では市内や近隣自治体の企業・大学・研究所などと共同研究を行う方のため、ものづくりセンター(先端技術共同研究センター)の研究ブースを提供しています。センター内には5つのブースがあり、それぞれで最先端技術を駆使したプロジェクトが進行中。2007年にものづくりセンターに入居して以来、ここを拠点に製品開発を手がける東京電子材料株式会社の成田吉平社長にお話をうかがいました。

退職した企業から研究テーマを継承し、ソルダーマスキング剤を開発

 当社はソルダーマスキング剤の製造に特化した専門メーカーとして2007年7月に設立しました。ソルダーマスキング剤というのは、精密機械の電子基板の実装工程で、半田(はんだ)が付着してはいけない場所を覆う、つまり、マスキングする材料のこと。パソコンや携帯電話などの精密機械をつくるうえで、欠かせない材料です。
 私は以前、都内の化学メーカーに勤務し、そこでソルダーマスキング剤の研究開発を担当してきました。しかしニーズが限られていることなどから同社では採算が取れず、ビジネスを中止することになったのです。けれども私は、研究から製品開発、さらには営業までを1人でやるのであれば、十分採算は取れるはず、また拡販努力を行えばビジネスの拡大は期待できると思っていたので、同社からソルダーマスキング剤ビジネスを継承するかたちで独立し、東京電子材料株式会社を設立しました。

起業から3カ月後、ものづくりセンターにラボを構える

 私は独立・起業の準備として、八王子市が主催する「本気の創業塾」に1年間通い、事業計画の策定など、起業に必要なノウハウを学ばせていただきました。八王子市を選んだのは、他市に比べフォロー体制が充実していたから。事業計画が認められればアドバイザーがつくなど、きめ細かな対応が印象的でした。
 それに、ものづくりセンターのような設備があることも魅力的でした。製品開発にはそれなりの設備が必要ですが、一般の事業所を実験室に改築するのは容易ではありませんからね。ものづくりセンターでは比較的自由に、ブース内に実験台などを設置することができるので、気に入っています。
 また、24時間利用できることもうれしい限り。研究が山場をむかえれば、1日中ブースにこもりっぱなしということも少なくありません。駐車場が完備されているので、終電を気にせず研究に没頭できます。
ブース内に整備された東京電子材料(株)の実験設備。研究室(ラボ)というにふさわしい充実ぶりだ
実験器具をチェックする成田社長。「深夜、日付が変わってからも実験を続けることは少なくない」と話す

センターの入居企業とも連携

 ものづくりセンターの入居は、1つの研究について3年間を基本とし、最長で2年延長できます。私は2007年、「超耐熱性ソルダーマスキング剤の開発」という研究テーマで入居しました。これは、神奈川県の化学メーカーとともに、従来品より耐熱性が高いソルダーマスキング剤を開発しようとするものです。かつて、半田接合に用いる半田は鉛とスズの合金でしたが、環境への配慮から、最近では鉛を含まない半田が主流になりました。新しい半田は融点が高く、従来のソルダーマスキング剤では耐熱性が不充分で焦げ付き、剥離ができなくなります。そこで、超耐熱性のソルダーマスキング剤の研究を行ったのです。おかげさまで製品は2010年9月に一応の完成を見ることができ、取引先の各企業からもご好評をいただきました。
 その後、2010月10月には、ガラス加工の工程で用いる「ガラスの精密加工用マスキング剤の開発」をテーマに再入居しました。この研究では、ガラスに施す「フッ酸によるエッチング加工」の際、エッチングしてはいけない部分に塗布する「耐フッ酸性の被膜を形成するマスキング剤」を開発しています。共同研究の相手は、調布市にある(株)東海産業さん。実は、ものづくりセンターに入居されているアートビーム(有)さんも、東海産業さんと共同で研究開発をしています。まったくの偶然なのですが、いまではアートビームさんも加え、3社でガラス加工に関する研究を行っています。
※写真は、同社がものづくりセンターで研究開発した超耐熱性ソルダーマスキング剤
URL:http://www.tokyodz.co.jp/
住所:東京都八王子市新町1-5 ユメックスGLビル4F(本社)
   東京都八王子市中野上町4-8-5八王子市先端技術センター2F(研究室)
ものづくりセンター(先端技術共同研究センター)
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